初等幾何bot構図集

どうも初等幾何botです. 要望がいくつかあったので, Twitterでつぶやいている構図をまとめてみました. (なんかbotにした意味がない気g)

抜けてるのもあるのかもしれません.

垂心系

外心と垂心は等角共役の関係にある。(有名事実)

△ABCにおいて、次の9点は同一円周上にある。(九点円)
・各辺の中点
・各頂点から対辺に下ろした垂線の足
・各頂点と垂心の中点

三角形の外心, 重心, 垂心は一直線上にある. この直線をEulerという. さらに重心は外心と垂心を1:2に内分する.(Euler線)

△ABCで垂心、外心をH,Oとし、BCの中点をMとすると、AH:OM=2:1(有名事実)


△ABCにおいて, Aを外心Oで対称移動した点をEとし, △ABCの垂心をHとすると, EHの中点DはBCの中点と一致する. (典型構図)

△ABCの垂心をHとし、各頂点から対辺に引いた垂線の足をそれぞれD,E,Fとすると、Hは△DEFの内心であり、A,B,Cは△DEFの傍心である。(有名事実)

∠A=60°の△ABCで、外心、垂心をO,Hとしたとき、AO=AH(自作)

 

内心系

△ABCで、内心をIとし、内接円とBCの接点をDとする。DをIに関して対称移動した点をEとし、直線AEとBCの交点をFとすると、BF=CD(典型構図)

△ABCで内心をIとし、内接円とBCの交点をDとする。ADの中点をE、BCの中点をMとするとき、M,I,Eは一直線上にある(典型構図)

△ABCで、∠Aの二等分線と外接円との交点(Aと異なる)をDとおき、内心をIとするとき、DB=DI=DC(有名事実)

 

Symmedian系

中線の等角共役線を類似中線という。(類似中線)

∠A≠90°の△ABCにおいて、Aから引いた△ABCの類似中線は、B,Cにおける△ABCの外接円の接線の交点を通る. (Symmedianの性質)

△ABCでA-symmedianとBCの交点をDとしたとき, BD : CD = AB² : AC² (Steiner's Ratio Theorem)

鋭角三角形ABCにおいて外心をOとし,Aから引いた類似中線とBCの交点をDとする.AD上に次の条件をみたす点Eをとることができる.(Symmedianの性質) ・∠AEO=90° ・∠BED=∠CED ・四点B,C,E,Oは同一円周上

 

Mixtilinear Incircle

三角形ABCについて内心をI,弧BACの中点をM,A-Mixtilinear incircleと△ABCの外接円,AB,ACとの接点をそれぞれT,D,Eとしたとき,3点M,I,Tは同一直線上.また,3点D,I,Eは同一直線上.(Mixtilinear incircleの性質)

三角形ABCにおいてA-Mixtilinear incircleと△ABCの外接円との接点をTとし,△ABCの内心をI,内接円とBCの接点をFとし,FをIで対称移動した点をF'とすると,∠F'AI = ∠TAI(Mixtilinear incircleの性質)

 

シムソン線系

△ABCの外接円上に点Dをとると,Dから各辺に下ろした垂線の足は一直線上にある.(Simson線)

△ABCの外接円上にDをとり, Dを各辺で対称移動した点は一直線上にある。またこの直線は△ABCの垂心Hを通る.(steiner)

三角形 ABC とその外接円の直径 DE がある. このとき、D,E から△ABC に引いたシムソン線は ABCの9 点円上で直交する. (九点円の性質)

円に内接する四角形ABCDとその外接円上の点Pに対し, Pにおける三角形ABC,BCD,CDA,DABのシムソン線にPからおろした垂線の足4点は共線である. (四角形のシムソン線)

 

ミケル点系

 

平面上に4本の直線があるとき,それらから3本を選んでできる4つの三角形の外接円は全て平面上のある点を通る.(Miquel点)

図において,ADとEFの交点をGとするとき,四角形DECG,AFCGはそれぞれ円に内接する.(Miquel点)

三角形ABCの外接円の点Aを含む弧BCの中点をMとする.AB,AC上にBD=CEとなるようD,Eをとると,4点D,E,A,Mは共円.(典型構図)

 

射影幾何

A,E,CとD,B,Fがそれぞれ一直線上にあるとき, ABとDE, BCとEF, CDとFAの交点は一直線上にある.(Pascalの定理)

円に内接する六角形ABCDEFにおいて,向かい合う辺(を伸ばした直線)の交点は,一直線上にある.(Pascalの定理)

円上に6点A,B,C,D,EFがある. ABとDE, BCとEF, CDとFAの交点は一直線上にある. 特に図のような状況で使われる. (Pascalの定理)

円に外接する六角形ABCDEFについて, 直線AD,BE,CFは一点で交わる.(Brianchonの定理)

円に外接する四角形ABCDで内接円とDA,AB,BC,CDの接点をA₁,B₁,C₁,D₁とすると,4直線AC,BD,A₁C₁,B₁D₁は一点で交わる.(Brianchonの定理の派生形)

 

Oを中心とする円上の異なる4点A,B,C,DでABとCD, ACとBD, ADとBCがそれぞれP, Q, Rで交わっているとき, PQ ⊥ OR (Brokardの定理)

円ωに内接する四角形ABCDにおいて, 直線ADと直線BCが点Pで交わり, ACとBDが点Eで, 直線ABと直線CDが点Fで交わっているとき, Pにおけるωの極線はE,Fを通る. (極線の性質)

 

その他

中心が一直線上にない3つの円から2つを選んでそれぞれ根軸を引くと、3本の根軸は一点で交わる。(根心)

2つの円Γ, ΩがB,Cで交わっており, 直線AFCがΓとAで, ΩとFで交わり, 直線BEDがΓとDで, ΩとEで交わるとき, AD//FE (典型構図)

AB=ACの二等辺三角形とBC上のDについて,AB² - AD²=BD・CD(自作)

平面上に3点A,B,Cがあり,BCの中点をDとし,AB=CEとなるよう線分AD上にEをとると,∠BAD=∠CED(典型構図)

△ABC について, 外接円をΓとし, ∠A の二等分線とΓの交点を P とすると, 以下が成立する. :
AB × AC = AP² - BP² (ぽもどーろ さんより)

正三角形ABCにおいて、外接円上のPが劣弧AB上にあるとき、PA+PB=PC(有名事実)

△ABC∽△ADE(それぞれ裏返さない)のとき、△ABD∽△ACEである。(典型構図)

△ABCにおいて∠B,Cの二等分線と対辺の交点をそれぞれD,Eとしたとき, BD = CE ⇔ AB = AC(Steiner-Lehmusの定理)

長方形ABCDと点Pにおいて、AP²+CP²=BP²+DP²(British flag theorem)

図の円において弦BCがあり、小円が円と点Aで接しており、弦BCと点Dで接しているとき、直線ADは点Aを含まない弧BCの中点を通る。(典型構図)

四角形ABCDにおいて, AB, BC, CD, DAの中点をそれぞれE, F, G, Hとすると, 四角形EFGHは平行四辺形となり, その面積は元の四角形の半分である. (Varignonの定理)

三角形 ABC と互いに等角共役点である 2 点 P, Q がある. このとき, D, E から 3 直線 AB, BC, CA に下した垂線の足 6 点は同一円周上にある. (等角共役点の性質)

∠A=60°である三角形ABCのAB,AC上にD,EをBD=DE=ECとなるようにとったとき,∠BCD=∠CBE=30°(典型構図)

四角形ABCDに対し, 三角形ABC,BCD,CDA,DABの9点円, A,B,C,Dにおける三角形BCD,ACD,ABD,BCDの垂足円は共点である. (オイラー・ポンスレ点)

四角形 ABCD と点 E がある. このとき, E における三角形 ABC, BCD, CDA, DAB の垂足円は 1 点で交わる. (DENTA さんより)

九点円と内接円、九点円と傍接円は接する. とくに九点円と内接円の接点をフォイエルバッハ点という. (フォイエルバッハの定理)